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歯並びと口の筋肉のとても大切な話

「歯ならびって遺伝だしどうしようもないんでしょ?」

 

よくお聞きするこの質問について、今回はお話ししようかと思います。
お子様がおられる方がもしこの記事を見てくださっているのなら大変光栄に思います。
京都市中京区 たけち歯科クリニック 歯科医師の田村です。

 

まず、、歯並びは遺伝ではありません!
もっというと、遺伝の影響は多くても20%、ほとんどは生まれてからの環境によって歯並びは左右されます。

 

では何によって歯並びは左右されるのか、
それは
「子どもの頃にあごの骨格が正しく成長できているか」
にあると私は考えています。

そしてそのあごの骨格の成長、お口まわりの筋肉が正しく使えているかによって大きく変わります。

 

大前提をお話しいたします。

「歯は舌vs頰・唇の筋肉が押す力が均衡する位置に並ぶ」

ということです。

 

例をみていきましょう。

 

 

【ポカンぐち】

 

上の歯に舌の圧力が加わらず、
頰・唇の筋肉の力が優位になり、
上の歯ならびのアーチが小さくなります。
結果、ガタガタ歯ならびになったり、将来受け口になりやすいです。

 

 

【指吸い】

 

頰の筋肉の力が圧倒的に優位になり、
歯ならびのアーチが小さくなる結果、
永久歯が並びきらずガタガタになります。
前歯は指の力で前方に強く傾きます。

 

 

【咬唇癖】

 

下唇が上の前歯を強く前方に押すと同時に
下の前歯を強く後方に押すため、
出っ歯が目立つ歯ならびになります。

 

上あごの成長は10歳ごろにはほとんど終わっており、そこから18歳ごろまで下あごが成長していきます。

 

上記の悪い口腔習癖によって、上あごが成長不足であったりすると、
受け口を助長したり、成長不足により歯が並ぶスペースがなくガタガタ歯並びになったりということがおこります。

 

将来の歯並びは5歳頃から10歳頃までの間にいかにあごの骨格が整えられているか、これが鍵になります。

 

この時期に適切な矯正介入ができると、
もし成人されてから矯正をするにしても小規模かつ短期間で終わったり、
抜歯矯正が避けられたり、
うまくいけば成人矯正が全く要らなくなったりなどなど
多くのメリットがあります。

 

以上のことから小児矯正は

「期間限定の大切な治療」

であるとご理解頂けたかと思います。

 

熱く矯正について語ってしまいました。

 

長年歯科治療を施してきた私が今何を感じているかと言うと、

「歯並びが良くないと口の健康を維持することが本当に難しい」

ということです。

 

「何度も虫歯になる」
「歯周病が重度で現状維持が精一杯」
「被せ物治療をしてもすぐやりかえになる」
多くの場合が歯並びに起因することがあります。

 

最近ではマイオブレースといって、
お口まわりの筋肉を整えることによって、
顎の骨格、ひいては全身の健康までアプローチし、
結果的に顔立ち、歯並びにも変化が現れる
非常に理にかなった画期的な小児矯正治療があります。

 

たけち歯科円町(分院)には毎月数多くのマイオブレース治療のお子様が来院されています。

もしご興味があれば、お気軽に本院のスタッフにもお声がけください。

 

 

お子様の将来を想えるのはお父様・お母様の特権です。

 

今はお子様は矯正のありがたみは分からないかもしれません。

 

ただ、大人になった頃のお子様は

「お父さん、お母さん、あの時矯正させてくれてありがとう。」

きっとそう思ってくれると私は信じています。

 

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。