歯科の豆知識

〇〇でむし歯のリスクが簡単にわかる?!

 

患者様からよくこんな声を聞きます。

 

「何回通ってもむし歯ができる」

「治療してもらったところがまた悪くなる」

「クリーニングって意味あるの?」

「頑張って歯みがきして、定期的に歯医者にも通っているのに、行くたびにむし歯が見つかる」

 

このようなことが続くと、「本当に治療してもらえているのだろうか…」と不安にもなりますよね。

どうしてこのようなことが起こるのでしょうか?

 

●その違い、〇〇にあり!

同じ年齢、性別、家族構成、食生活を送っているAさんとBさんがいたとします。

Aさんは疲れていると、たまに歯みがきを忘れて眠ってしまいます。

一方Bさんはどれだけ疲れていても、歯みがきは欠かさず毎日行っています。

そんな二人がある日、歯の検診を受けました。

みなさんは、AさんとBさんのうち、どちらにむし歯が見つかったと思いますか?

 

そんなのAさんでしょ!と当たり前に思われるかもしれません。

ですが、実際はそうでないこともよくあるのです。

 

その違いは、「唾液」にあります!

●唾液の能力

唾液にはさまざまな能力が備わっています。

以前このコラムでも紹介しましたが、中でも再石灰化能力や中和能力はむし歯のなりにくさに直結しているともいえます。

 

・再石灰化

唾液には、歯から溶け出した成分が含まれています。

この成分がもとに戻っていくことを再石灰化というのですが、唾液の分泌量などの個人差によって、この再石灰化が促される能力に差が生まれるのです。

つまり、唾液の性能が高い方は、あまり歯みがきをしなくてもむし歯になりにくく、反対に毎日丁寧にケアをしていても、唾液の性能が低いとむし歯になりやすいのです。

 

・中和

むし歯は食べカスなどの汚れによって引き起こされると思われがちですが、実際はむし歯菌が産生する「酸」によって歯が溶かされていくことによって引き起こされます。

酸というのはレモンやお酢などの酸と同じなので、これを中和できるものがたくさんあれば、その分歯は溶けにくくなります。

そして、この中和の役割も唾液が担ってくれています。

その他にも、もともとの細菌の集まり方の違いなども関係してきますが、こうした理由から、唾液の性能はお口の中の病気のリスクと強く結びつきがあると考えられています。

つまり、唾液の性能を調べることは、現在や将来的なお口の中のリスクを知る手掛かりになるのです。

 

ところで、唾液の性能を調べる方法はあるのでしょうか?

 

●たった5分でわかる!自分の唾液性能

そこで活用されるのが「唾液検査」です。

字の通りですが、唾液の性能を調べることのできる検査キットがあります。

当院では 唾液検査装置SiLL-Ha 「シルハ」というものを使用しています。

唾液を用いて、歯の健康・歯ぐきの健康および口腔の清潔さに関与すると言われる、6項目の唾液中の因子を短時間で測定できます。

 

虫歯のリスク

・むし歯菌(MS)・・・数値が高いほど虫歯のリスクが上がります。

・酸性度(pH)・・・数値が高いほど、歯が溶けやすくなります

・緩衝能(BFC)・・・緩衝能とは食事後などに酸性になったお口を中和して、中性にする能力です。

数値が高い方が酸性になった口腔内をすぐに中性に戻してくれるので歯が溶けにくくなります。

歯周病リスク

・白血球(Leu)・・・歯肉の細菌数が多いと、数値が高くなります。

・タンパク質(Pro)・・・歯肉から出血があり、細菌数が多いとタンパク質が増えるため数値が高くなります

口臭

・アンモニア(NH3)・・・口腔内が不潔状態にあり、口臭があると数値が高くなります。

 

測定時間はたったの5分!

口腔内状態を、唾液を用いて客観的に知ることが可能となります。

3つのバランスが円グラフで表示されます!

 

 

数値で目に見えない唾液の質を調べることで虫歯や歯周病のリスクが把握できるのでお口にあった予防治療を行なうことができます。

さらに患者様の口腔内がもっと良くなるように、患者様に合った歯ブラシや歯磨き粉をご案内することも可能です。

 

ご希望の患者様は是非スタッフにお伝えくださいませ。

 

 

 

 

引用:唾液検査ならSillha【シルハ】