豆知識
インプラントはむし歯になる？治療後の口腔環境を維持するケア方法
▼目次
むし歯や歯周病などが原因で歯を失った場合、インプラントは噛む機能や見た目を回復するための優れた治療法です。人工素材で作られるインプラントはむし歯にならないといわれていますが、インプラント周囲炎のリスクはゼロではありません。今回は、インプラントがむし歯になる可能性や治療後の注意点、そしてケア方法について詳しく解説します。
1.インプラントはむし歯になる？
インプラントは人工の歯根を埋め込む治療法であり、天然歯とは異なる性質を持っています。
以下にインプラントとむし歯の関係と、天然歯との違いについてそれぞれ解説します。
➀インプラントとむし歯の関係
インプラントは人工素材（チタン）で作られているため、むし歯そのものにはなりません。ただし、インプラントの周囲組織が細菌感染によって炎症を起こす「インプラント周囲炎」を発症する可能性があり、適切なケアを怠るとインプラントの安定性が損なわれるリスクがあります。
➁天然歯との違い
天然歯には神経があり、血管が通っているため自然な治癒力が備わっています。
インプラントは血液供給がないため、一度炎症が起こると進行が速い傾向があります。
インプラントはむし歯になりませんが、インプラント周囲炎などのリスクを防ぐためには、毎日の丁寧なケアと定期的な歯科検診が必要です。
2.インプラント治療後に起こりうるトラブル
インプラント治療後のトラブルは、主にケア不足や噛み合わせの問題、生活習慣が原因で発生します。以下に具体的なトラブルの種類とそのリスクについて詳しく解説します。
➀インプラント周囲炎
原因: 歯周ポケットに歯垢や歯石が溜まり、歯茎に炎症を引き起こします。
症状: 初期症状としては歯茎の腫れや出血があります。進行するとインプラントを支えている顎骨が溶け、インプラントが緩むリスクがあります。
対策: 毎日の丁寧なブラッシングと歯科医院での定期的なクリーニングが効果的です。
➁噛み合わせのトラブル
原因: インプラントが他の歯より高く装着されている、または噛み合わせが不適切な場合に生じます。
症状: 噛む際にインプラントに過剰な力がかかり、人工歯が破損することがあります。
対策: 噛み合わせを定期的に調整し、力が均等に分散されるようにする必要があります。
➂手術部位の感染
原因: 手術直後の適切なケア不足などで手術部位に細菌が侵入することが原因です。
症状: 手術部位の腫れ、痛み、発熱、膿が見られることがあります。
対策: 手術後の指導をしっかり守り、感染の兆候がある場合は速やかに歯科医院で受診することが重要です。
➃インプラントの破損
原因: 硬い食べ物を頻繁に噛む、または事故などによる強い衝撃が原因で発生します。
症状: 人工歯の欠けや、インプラント自体の緩み・破損が起こることがあります。
対策: 硬いものを避けることが基本ですが、特に噛む力が強い方は歯科医師に相談し、必要に応じてマウスガードの使用を検討しましょう。
インプラント治療後のトラブルは多岐に渡りますが、早期の発見と適切なケアによって予防・改善が可能な場合があります。トラブルのリスクを最小限に抑えるためには、毎日のセルフケアに加え歯科医院での定期的なメンテナンスが重要です。
3.インプラント治療後の口腔環境を維持するケア方法
インプラントを長持ちさせるには、適切なセルフケアと歯科医院での定期的なメンテナンスが必要です。
その方法について、以下に解説します。
➀歯磨きのコツ
柔らかい歯ブラシを使用し、インプラント周囲の歯茎を傷つけないよう優しく磨きましょう。
歯間ブラシを活用して、インプラント周囲の汚れも取り除きます。
➁歯科医院でのケア
歯科医院での専門的なクリーニングは、インプラント周囲炎を予防するために欠かせません。
クリーニングをするだけでなく、インプラントや噛み合わせの状態を定期的にチェックすることで、トラブルを未然に防ぎます。
➂使用するケアグッズ
歯磨き粉を使用して、天然歯のむし歯予防も並行して行います。
洗口液を利用することで、細菌の繁殖を抑え、口腔内の清潔を保つことができます。
毎日のセルフケアと定期検診を組み合わせることで、インプラントの寿命を延ばせる可能性があります。
4. 京都二条たけち歯科クリニックのインプラント治療について
インプラントのデメリットの一つに「手術が必要」ということがあります。
この「手術の恐怖」と、「それを乗り越えた時のこの上ない素晴らしい快適さ」。
この間にある大きな溝を埋めることが京都二条たけち歯科クリニックの使命だと考えています。
当院では患者さんに合わせた様々な治療法があります。
＜手術に恐怖心を持っておられる方におすすめのインプラント治療法＞
・メスで切らないインプラント（フラップレス手術）
メスを使わず、歯ぐきをめくったり、縫ったりしない治療法です。
手術時間が短時間で済み、術中の痛みが少なく、終わった後の痛みや腫れを抑えられるのが特徴です。
・静脈内鎮静法によるインプラント
静脈内鎮静法での手術ならウトウト（意識はあります）としている間に手術が終わってしまいます。
全身麻酔は意識がなくなりますが、静脈内鎮静法では意識はありますがうたた寝をしているような、とてもリラックスした状態で手術を受けることができます。
＜総入れ歯でお困りの方におすすめの治療法＞
・人工歯をシッカリ支えられるAll-on-4（オール･オン･フォー）
費用面や手術自体の負担を大きく軽減した治療法で、全ての歯を失った方（無歯顎）対象の新しいインプラント方法です。
4本のインプラントを支えにしてかぶせ物を12本作ります。（5～6本のインプラントを使う場合もあります。）
人工歯はインプラントによって顎の骨とつながっていますので、従来の歯肉との吸着力で支える入れ歯とは異なり、生来の歯と同じように力を入れて食べ物を噛むことができます。
インプラント治療をご検討の方は是非一度ご相談にいらしてください。
インプラントは人工歯根を使用するため、むし歯になることはありませんが、治療後のケアが不足すると、歯周病やインプラント周囲炎といったトラブルが発生することがあります。正しいセルフケアと定期検診を組み合わせることで、インプラントを長期間にわたり使用できる可能性が高くなります。
京都の歯医者 京都二条たけち歯科クリニックでは、治療後も患者さんに寄り添ったアフターケアを行い、インプラントの健康維持をサポートします。
京都でインプラント治療を検討されている方は、お気軽に京都二条たけち歯科クリニックまでお問い合わせください。
監修：武知 幸久
経歴：
1989年 徳島大学歯学部卒業
1997年 たけち歯科医院開業
2011年 医療法人社団翔志会
たけち歯科クリニック開設
京都市立病院 登録医
