睡眠時無呼吸症候群
たけち歯科クリニックでは
患者様専用のスリープスプリントを作製しそれを元に改善策をご説明します。
たけち歯科クリニックでは、医師からの診断書に基づき睡眠時無呼吸症候群(SAS)治療用スリープスプリントの作製を行っております。
医師からの診断書がある場合、スリープスプリントは保険適用で治療が可能です。
スリープスプリントの
作製過程
-
01.診断書の確認
患者様から診断書をお預かりいたします。診断書の内容を確認し、お口の状態を拝見します。
-
02.ご説明
スリープスプリントの料金や使用方法、使用するメリットなどをご説明し、ご納得いただいた上でお作りいたします。
-
03.型取り
患者様専用のスリープスプリントを作成するために歯型をとります。
-
04.試用
下顎を可能な限り前に出していただいた位置と、引っ込めた位置との距離をはかります。この最大移動距離の1/2(50%)程度の位置で、口の中で、仮接着を行います。数日後に装着して眠れたか、いびきが止まったかを確かめるための仮接着です。
-
05.下顎位置の決定
実際に使っていただいて、効果があまりないようでしたら下顎を少し前にだして、同様の処置をします。下顎の移動量は最大移動量の70-80%でそれ以上は効果が変わらず、単に苦しいだけになってしまいます。下顎を前方に固定させて眠ることは、最初はかなり違和感があります。効果を確認しつつ、慣れることができるかどうかを話し合いながら、前後の移動量を決めます。
-
06.完成
移動量が決定したら上下のプレートを完全に接着させて完成です
-
07.お渡し
完成後にご来院いただき、実際に患者様のお口の中に合わせてみて、最終的な微調整を行います。問題なければ専用のケースとともにお渡しいたします。
料金
- 保険適用の場合
- 内科、呼吸器内科、耳鼻咽喉科で睡眠時無呼吸症候群の診断を受け、
診断書をお持ちいただいた場合
¥12,000程度
※1その他、初診時には初診検査料が(3割負担の場合で)¥4,000程度かかります。
※2診断書がない場合は、保険外治療となります。
※3治療内容・治療回数によって値段は変動いたします。
スリープスプリントのリスクと副作用について
スリープスプリント(睡眠時無呼吸症候群の治療に使われるマウスピース)には、いくつかのリスクがあります。
01.主なリスクと副作用について
- 顎関節の痛み
顎を前に動かす装置なので、顎関節に負担がかかり、痛みや不快感を感じることがあります。 - 歯の移動や噛み合わせの変化
長期間使用すると、歯が少しずつ動き、噛み合わせが変わることがあります。 - 口の乾燥や唾液の増加
装置を使うことで、口の中が乾いたり、逆に唾液が増えることがあります。 - 装置の違和感
最初は口に装置を入れて寝ることに違和感を覚える場合があります。
02.リスク軽減のために
- 定期的に歯科医師のチェックを受け、装置の調整を行うことが重要です。
- 装置に慣れるまでに時間がかかる場合がありますが、無理なく使うことが大切です。
スリープスプリントは無呼吸症候群の改善に役立ちますが、適切な使用とケアが必要です。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは
眠っている間に何度も呼吸が止まってしまう病気です。ただ呼吸が止まるだけならそれほど問題ではありませんが、無呼吸状態が長く続いてしまうと、そのたびに心臓や脳などの重要な器官に負担をかけることになり、重症化すると突然死を引き起こしかねない深刻な病なのです。また糖尿病のリスクも増加させるといわれています。1時間に5回以上(いずれも10秒以上)、こうした無呼吸の状態になる方はこの病気が疑われます。寝ている間のことなので自分自身では気付きにくいですが、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の前兆として多くの方に見られるのが、いびきのひどさです。もし周りにいびきに悩んでいる方、もしくはいびきがうるさいなと感じる方がいらっしゃれば、専門の病院を受診されることをおすすめしてください。
原因
睡眠時無呼吸症候群には大きく2つのタイプがあります。
- 閉塞型
- 空気の通り道である気道の一部が塞がってしまうことで発症します。このタイプは呼吸する運動自体が止まっているわけではないので、いびきが伴います。肥満体型の方に起こりやすいのですが、生まれつきあごの小さい方や首が短く太い方も閉塞する危険性が高くなります。
- 中枢型
- 呼吸の指令をつかさどる脳の機能に異常が発生して起こるタイプです。呼吸運動のある閉塞型に対し、中枢型は呼吸そのものが上手く行えなくなるため、体型に関係なく、いびきをかくこともありません。はっきりとした原因は不明ですが、脳血管疾患や心疾患との関連性が疑われています。
症状
寝ている間に以下のような症状が起こります。
- いびきが激しい
- 眠りが浅く、何度も目を覚ます
- 夜間の頻尿がある
この他にも日中に起こるものとして、
- 朝起きると頭痛がする
- 強い眠気が続いている
- 記憶力や集中力が低下する
などがあります
特に日中の眠気は重大な事故につながりかねないので、こうした症状を自覚、もしくは指摘された場合は、早急に治療する必要があります。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、実際に診断を受けている人以上に発症している人が多いのではないかといわれています。いびきや日中の眠気だけで病院にかかるなんて…と敬遠される理由も想像できるのではないでしょうか。どんな病気もそうですが、何かが起こってからでは治療することが難しくなってしまいます。睡眠時無呼吸症候群(SAS)は呼吸器内科をはじめ、さまざまな診療科で診断が可能です。専門の外来を開設している病院もありますので、少しでもお心当たりのある方はお近くの各医療機関のホームページで確認してみてはいかがでしょうか。
治療方法
肥満が原因の場合は生活習慣の改善や減量によって症状を改善させることも可能ですが、睡眠時無呼吸症候群(SAS)には重症度に応じたいくつかの治療方法があります。
- 持続陽圧呼吸療法(CPAP療法)
- 生活習慣を改めても症状が改善しない場合、鼻に専用の呼吸装置を着用して就寝します。これをCPAP(シーパップ)療法といいます。装着したマスクからは空気が送り込まれ続け、これによって気道が塞がるのを防ぐことができます。
- マウスピース(スリープスプリント)
- 歯科では下顎を前に移動させ、舌根部を前に移動させて気道を広げる方法をとります。この時に使用するのがスリープスプリントと呼ばれるマウスピースです。比較的軽症の方に適用されます。下顎を前に出した状態で固定するマウスピースをつくり、眠っている間の気道を確保します。CPAPよりも持ち運びしやすいので、外出先で使用することも可能です。
- 手術による治療
- アデノイド・口蓋扁桃肥大が原因であることもあります。その際は気道のスペースを確保するため、アデノイド・口蓋扁桃摘出術が有効なこともあります。
※当クリニックでは行っておりません